プロジェクションマッピングを始めるために、高価なパソコンや複雑なソフトを必須にしたくない。そんな考えから、iPhone向けプロジェクションマッピングアプリ 「PicoMap(ピコマップ)」 を開発しました。iPhoneとプロジェクターをつなぎ、画面上の四隅を指で合わせるだけで、自分の写真や動画を壁、展示物、ステージへ投影できます。
▶ 製品サイト:PicoMap ― 壁が、ステージになる。 | 30秒のデモ動画
📌 3行まとめ
① PicoMapは、iPhoneだけで映像の四隅を補正できるプロジェクションマッピングアプリです。
② 写真・動画の読み込み、最大4レイヤー、マスク・エフェクト、音声反応、外部映像出力に対応します。
③ 1レイヤーは無料。4レイヤーの解除は500円の買い切りで、サブスクリプションではありません。
PicoMapとは
PicoMapは、縦持ちのiPhoneを操作卓として使い、プロジェクターや外部ディスプレイにはUIを含まない映像だけを出力するアプリです。投影したい場所に合わせて4点のハンドルを動かすと、斜めの壁や台形の面でも映像の形を補正できます。
基本の流れは3ステップです。
- iPhoneとプロジェクターを接続する ― HDMI変換アダプタなど、端末と機器に合った方法で外部画面へつなぎます。
- 投影面の四隅を合わせる ― プレビューを見ながら、4点を指でドラッグします。
- 素材を選んで再生する ― 写真アプリやファイルから、自分の動画・写真を読み込めます。
プロジェクションマッピングを知らない方でも「四隅を合わせる」という操作から始められ、慣れた方は複数レイヤーやライブ操作まで使える構成にしています。
自分の写真と動画を、そのまま投影できる
PicoMapでは、iPhone内の写真や動画、ファイルアプリに保存した映像を素材として選べます。アプリ専用の素材を作り直す必要はありません。ループ映像をすぐ試したい方向けには、クリエイティブ・コモンズの映像をまとめた任意ダウンロード式のCCパックも用意しました。
CCパックは容量が大きいため、必要な方だけがダウンロードする設計です。通信が不安定な環境でも最初からやり直しになりにくいよう、途中再開、段階的な再接続、進捗表示にも対応しています。
最大4レイヤーを重ねて、ライブで操作する
有料解除後は、A〜Dの最大4レイヤーを同時に扱えます。レイヤーごとに投影位置、素材、不透明度、ソフトエッジ、マスク、エフェクトを設定できるため、異なる形の面へ別々の映像を当てたり、複数の映像を重ねたりできます。
ライブ画面には、演出中に使う操作だけを集めました。
- レイヤーごとのON / OFF
- 全体の明るさを変えるマスターインテンシティ
- 映像を一時停止するフリーズ
- すぐに暗転できるブラックアウト
- 音声入力に合わせた映像エフェクト
- MIDI入力を使ったライブコントロール
編集時の細かな設定と、本番中に押す操作を同じ画面へ詰め込まないことも、モバイルアプリでは重要でした。
無料版は「1レイヤーまで」。それ以外は試せます
無料版では使えるレイヤーを1枚に限定していますが、四隅の補正、素材の読み込み、エフェクト、外部出力など、基本機能を実際の環境で試せます。プロジェクターや変換アダプタとの相性を確認してから購入を判断できます。
4レイヤーの解除は 500円の買い切りです。継続課金はありません。「まず自分の機材で投影できるか試し、必要になったら機能を解除する」という、映像ツールとして分かりやすい料金設計を選びました。
縦持ちスマホのためにUIを作り直す
PC向け映像ソフトの画面を小さくしただけでは、現場で使いやすいモバイルアプリにはなりません。PicoMapでは、片手でも押しやすい領域、選択中レイヤーの明確な色分け、プレビューをタップしたときの選択解除、設定画面のスクロールなど、実機で触りながらUIを調整しました。
四隅のハンドルは、投影位置を決めるためには必要ですが、映像を細かく確認するときには邪魔になります。そこで、プレビューの空いている場所をタップすると選択を外し、ハンドルを消せるようにしています。機能を増やすだけでなく、使わない瞬間にはUIを退かすことを重視しました。
iPhoneと外部画面で、役割を分ける
PicoMapの技術的な要点の一つが、iPhone本体と外部画面の分離です。iPhoneには編集・操作UIを表示し、HDMI先のプロジェクターやキャプチャーボードには、マッピング後の映像だけを16:9で出力します。
Unity上での複数ディスプレイ対応だけでなく、iOS実機での接続・切断、外部画面の再検出、縦長の操作画面と横長の出力画面の共存まで考慮する必要がありました。この構成により、操作中のボタンやハンドルを観客へ見せずに演出できます。
アカウント登録なし。素材は端末内で扱う
PicoMapの利用にアカウント登録は必要ありません。選んだ写真や動画、マッピング設定は端末内で扱います。広告表示や、映像素材を当社サーバーへアップロードする処理もありません。プライバシーポリシーと問い合わせ窓口は、アプリ内の設定画面から確認できます。
こんな場面で使えます
- 店舗の壁や小さな展示物への映像演出
- ライブ、DJ、VJ、舞台での背景映像
- 学園祭、文化祭、結婚式、パーティーの装飾
- 展示会やポップアップイベントのサイネージ
- 自宅でのプロジェクションマッピング実験
- 本番前の構成確認や、小規模な演出のプロトタイプ
大規模な常設展示には専用の送出機材が必要な場合があります。一方で、試作、小規模イベント、持ち運びを優先する現場では、iPhoneから始められることが大きな利点になります。
iOSから公開し、Android版も開発予定です
2026年7月現在、PicoMapはiOS版の正式公開に向けて準備を進めています。Android版も開発予定です。アプリの公開状況や最新情報は、PicoMap製品サイトでお知らせします。
PicoMapの開発では、Unityによる映像レンダリング、iOSの外部画面出力、アプリ内課金、大容量ファイルの再開可能なダウンロード、日本語・英語対応を一つの製品にまとめました。株式会社Code and DESIGNでは、こうした映像・イベント向けアプリの企画、UI設計、実装、ストア公開までご相談いただけます。


